Better Days

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夢破れた30代の希望、有吉弘行というスタイル

有吉弘行は夢破れた30代の希望、希望になり得ないジュニア、嫌な上の世代としての松本人志 - 昨日の風はどんなのだっけ?
大阪のお笑い芸人を中心とした"お笑い"という社会における有吉弘行の立ち居振る舞いに関する鋭い考察。

「ネタをやってないというコンプレックスがすごくあるんです。」(有吉弘行)

陣内、ケンコバ、たむけんに言えますか? という話なんですよ。この三人だって最初は漫才(コント)で天下取りたいと思って、この世界に入ってきたわけじゃないですか、しかも同期にM-1のチャンピオンがいる人たちです。コンプレックスが無い方がおかしい。もちろん同期の仲間以外は、みんな後輩、それも事務所の直接の後輩がズラリといるわけだから、コンプレックスを露わにするのはプライドが邪魔するかも知れないけど、そんなプライドは邪魔というのを体現しているのが、いまの有吉だと思うのです。だからいま有吉がこの三人を、差し替えして勝ってしまったんじゃないかな、という風に感じるのです。

私自身、自分に対する高い評価を無理に相手に求めようとしないため、プライドが高くないと思っている。また、自分自身未熟な人間であるということを常日頃認識しながら、(しているからこそ)精進しようとしており、いい意味でコンプレックスが働いていると認識してる。お笑い界のように自分と誰かを比較できる対象が少ないが、彼のスタイルに見習える部分があるのではないかと思う。

僕も30代になって、10代や20代の時に持っていた夢の多くは、もう今からは絶対に叶わないというものもあるわけです。でもそんな中でも割り切って、でも絶望しないで新しい今からでも叶う夢とか目標を持って、前を向いていこうみたいなことは思わなくちゃいけないんですよね、「夢とか持たない方が人間幸せだよ」という声もあるけど、夢とか目標が無くても生きていけるなんて人は、よっぽどメンタル強い人じゃないと無理だから、また破れる夢で、その時に傷付くことが分かっていても、普通の人間は夢や目標無しに、進んでいくことなんて絶対に出来ない。
そういう意味で、現在の有吉はロスジェネ世代のスターにふさわしい。というか僕たちの世代が等身大のヒーローを探した時に、有吉の存在が浮き出てきたのは、もう必然のように、このインタビューを読んで感じました。

30代に突入したときに果たして、20代のときに考えていた夢や目標を目指し続けている人や達成した人は多いのだろうか。私は"夢破れる人の方が多いような気がする。だからこそ、30代に突入した時に今考えている漠然とした夢や目標みたいなものを見つめなおす必要があると思う。そして、私自身"30代の夢破れた希望"の代表みたいな存在に羨む一方、彼の自分を客観視する姿勢を見習いたい。数多いるお笑い芸人の中で、一朝一夕には彼のポジションを築けないことを感じた。

以下、元記事を読んで感じたこと。

  • 夢や目標ってやっぱり大事。
  • でも、数年経った後にその夢や目標の達成可能性が限りなく低くなったときに、"現状維持でいいや"とならないようにしなきゃいけない
  • 才能があるから不完全さに伴うコンプレックスが存在する。
  • コンプレックスがあるからこそ、才能を持っている自分に近い人との距離を縮めたいという動機付けが働く。
  • ただ、不要なプライドを持つとそのコンプレックスが前向きに働かない。
  • 人間が最後に突き動かされるのは、地位や名誉ではなくて、このままじゃマズイという恐怖感。
  • 他人の評価は自分の評価ではない。他人に評価を歪まされないよう心掛ける。

お笑い芸人のスタイルやスキルを分析する能力など持ち合わせていないが、自分の"スタイル"というもののを磨き続けることの重要性に気づいた。そのスタイルが正しいのか誤っているのかは分からないが、スタイルを持とうとする姿勢が大事なのだと思う。

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5 有吉ファンにはたまらないw
1 性格は悪い
3 いまいち
4 地の底からの叫び
5 最高でした。これはベストセラーでもおかしくない!?